海苔を知らない人が多い?

矢本の海苔漁師の皆様からお話を伺ったところ、現在日本の海苔の自給率がどんどん下がっているそうです。 その背景に消費者が海苔の種類や違い、また調理方法や保存方法も知らないなど海苔に対する理解度が低いといった問題があるのではないでしょうか? こういった問題を海苔漁師の皆様から相談され、まず海苔の味をどの程度わかるのかという疑問を解決するために社内でアンケートを実施しました。

アンケートの内容は①100円で売られている国産の海苔②230円で売られてる宮城産の海苔③500円で売られている東松島産の海苔の中でどれが一番美味しいと感じたか調査します。下記の表がアンケートの結果です。 結果は②を1番美味しいと感じた人が半数、③を1番美味しいと感じた人も半数と五分五分でした。
②を選んだ方は「食べ慣れているから美味しいと感じた」、③を選んだ方は「前に良質な海苔を食べたことがある」とのことでした。
味覚が正直な幼少時から色々な味覚を感じる機会をつくることで大人になっても味の情報が残るといいます。特に質の良い海苔には子供の味覚に受け入れやすい旨味成分が豊富で、甘みもあります。ですので、子供の頃から上質な海苔を食べることによって味が定着し、大人になっても味の違いがわかるのではないでしょうか?

小学生と一緒に海苔イベント!

食育や親子の楽しい思い出作りのために仙台市内の小学校で「ロングのり巻きつくり」が行われると知り、子供のうちに美味しい海苔を食べてもらいたいという漁師の思いをこのイベントで形にできるのではないかと考え、矢本産の海苔100枚を使う企画を小学校側に提案させていただきました。

イベントには小学4年生全員と父母方々、また小学校教員の方々や水産漁港部の職員の方が参加しました。
残念ながら生産者である矢本の海苔漁師の皆様はイベントの数日前に起きた爆弾低気圧の影響により参加できず、かわりにビデオメッセージでご挨拶をしていただきました。 水産漁港部の職員の方からはロングのり巻きで使う今回の海苔の説明をしていただき、また水産漁港部がみやぎ水産の日のPR活動についてもお話をしていただきました。

今回のイベントではアイザワ水産の相澤太様が生産した焼海苔と、
のり工房矢本の津田大様が生産した焼海苔それぞれ2種類の焼海苔をご用意させていただきました。

これら大曲浜でとれた海苔は「皇室御献上のり」と有名で、毎年行われる「奉献乾海苔品評会」において優勝・準優勝をこれまで数多く受賞しています。この経緯から「皇室御献上の浜」として知られています。

イベントの成果

イベントの感想では児童達から「海苔が甘いのを初めて知った」「家で食べてる海苔と全然違う」と喜ばれ、とても良い結果を残す事が出来ました。 このイベントを機に、海苔に対する理解と海苔漁師の思いを美味しさとして幅広い世代に少しずつ広げていけたらと思います。